2017 Theatre Review List 観劇記録一覧

2017.1.17 Maree Basse (Barbican The Pit)

2017.1.4 Mary Stuart (Almeida Theatre)

1.20 Us/Them

1.27 Marzo

1.28 Only Bones

1.31 Relic

2.3 Kiss&Cry

2.4 Escape Alone

2.7 Letters to Windsor House

2.11 Woodland

2.11 Real Magic

2.11 The Record

2.21 Bucket List

2.25 Ugly Lies the Bone

Design for Dance
Design for Dance
Under the Counter
Lost Without Words
A Midsummer Night’s Dream
New Adventure
Hamlet
Isolate
The Hearing Trumpet
The Treatment
Who’s Afraid of Virginia Woolf?
The Toad Knew
Heada
Operation Red Rocket
Moulin Rouge
tick, tick…BOOM!
Zero Point
BLUSH
Ex Machina
The Rite of Spring
Salome
Anatomy of suicide
Dirty Work (The Late Shift)
Hamlet
Ink
Mr. Potsunen’s Peculiar Slice of Life
Extravaganza Macabre
These Trees are Made of Blood
Boucha ouizguen corbeaux
Bodies
The Ferryman
Hamlet
Knock knock
A Thousand Doorways
Venus and Adonis
The Chess Player
Good with Maps
Alpha
How to Act
Séance
The Dreamer
Hundred Different Words for Love
The Shape of Pain
That Moment
War Pig
Spices from Istanbul
Five Encounters on a Site Called Craigslist
Play on Words
Action at a Distanca
Nassim
Misterman
Beam
No Show
The Iconoclasts
The Cricket
Monkey Dance
Jamie Wood: I am a Tree
Medea on Media
Peacock, Lobster and Us
Wild Bore
(I Could Go on Singing) Over the Rainbow
The Blues Brothers Live
The Nature of Forgetting
Whale
Foreign Radical
Lemons Lemons Lemons Lemons Lemons
salt.
The Friday Night Effect
DollyWould
Thrill Me
Echos
Space Rocket Oddity Man
Shit-Faced Shakespeare
The Crossing Place
Showstopper! The Improvised Musical
Frogman
An Evening with an Immigrant
Our Carnal Heart
Anyone’s Guess How We Got Here
Letters to Morrissey
Deadline Shoko Seki
Buried: A New Musical
Follow Suit
Flesh and Bone
Our Ladies of Perpetual Succour
Oslo
百鬼オペラ 羅生門
Oideps
This is how we die
Against
Abinion
Insignificance
My Name is Rachel Corrie
Freshly Scratch
Pinocchio
The Roller
Labour of Love
Kukangendai
The Strip
Barboour Shop Chronicles
How to win against history
The Jungle
The Tin Drum
The Nutcracker

2014 Theatre Review List 観劇記録一覧

2014.12.28 東京のブブス先生 (ザ・スズナリ)

2014.12.27 空想科学 (アトリエ春風舎)

2014.12.26 東京乾電池

2014.12.25 海をゆく者 (PARCO劇場)

2014.12.22 止まらずの国 (こまばアゴラ劇場)

2014.12.20 スーパープレミアムソフトWバニラリッチ (KAAT)

2014.12.15 文楽

2014.12.13 大宮エリー (銀河劇場)

2014.12.11 (こまばアゴラ劇場)

2014.12.7 変身 (静岡芸術劇場)

2014.12.4 東京の下 (北砂)

2014.11.24 鴉よ、おれたちは弾丸をこめる (巣鴨)

2014.11.15 春の祭典 (東京芸術劇場)

2014.9.19 歌舞伎

2014.9.13 横浜トリエンナーレ舞台

2014.9.6 白鳥の湖 (シアターオーブ)

2014.6.24 マクベス

2014.3.15 CATS (London)

2014.1.1  War Horse (New London Theatre)

2016 Theatre Review List 観劇記録一覧

2016.12.9 Hedda (Platform Theatre)

2016.12.3 King Lear (The Old Vic)

2016.11.19 Lulu (English National Opera)

2016.11.5, 10, 16, 17 London Stories (Battersea Arts Centre)

2016.11. Tomorrow I Always A Lion (Arcola Theatre)

2016.10.29 The Intelligent Homosexual’s Guide to Capitalism and…

2016.10.22 A House Repeated (Battersea Arts Centre)

2016.10.22 A Pacifist’s Guide to …(National Theatre)

2016.10.16 Steakhouse Live (Toynbee Studio)

2016.10.14 Light (Battersea Arts Centre)

2016.10.12 Got to make them sing! (RADA)

2016.9.29 Threepenny Opera (National Theatre)

2016.9.27 The Deep Blue Sea (National Theatre Live)

2016.9.26 Seagull (National Theatre)

2016.9.22 水上人形劇 (Vietnam)

2016.9. Frankenstain (National Theatre Live)

2016.9. 日々ルルル(三鷹)

2016.9.5 子どもたちは未来のように笑う(こまばアゴラ劇場)

2016.9.2 3.14ch 大型 (すみだパークスタジオ)

2016.8 ナイゲン

2016.8 いぬの日 (ザ・スズナリ)

2016.8.10 Alder&Gibbs (Summerhall, Edinburgh)

2016.8.10 The Marked at King Dome (Pleasance Dome, Edinburgh)

2016.8.10 Once (Assembly George Square Theatre)

2016.8.9 Monumental (Edinburgh Playhouse)

2016.8.9 Teatro Delusio (Pleasance Courtyard, Edinburgh)

2016.8.9 Conferri (Edinburgh)

2016.8.8 The Destroyed Room (The Lyceum Theatre, Edinburgh)

2016.8.8 Tipping Point (Edinburgh)

2016.8.7 Interior (The Lyceum Theatre, Edinburgh)

2016.8.7 Meet Fred (Summerhall Old Lab, Edinburgh)

2016.8.7 World Without Us (Summerhall Main hall, Edinburgh)

2016.7.21 Backstage in Biscuitland (Battersea Arts Centre)

2016.7.16 Wot? No Fish! (Battersea Arts Centre)

2016.7.13 Needles and Opium (Barbican Theatre)

2016.7.8 Freshly Scratch (Battersea Arts Centre)

2016.7.7 barbarians (Sadler’s Wells Theatre)

2016.7.5 Rambert School of Ballet (Sadler’s Wells Theatre)

  1. Can I Start Again Please? (Battersea Arts Centre)

Nederlands Dans Theatre (Sadler’s Wells Theatre)

Songs of the Wanders (Sadler’s Wells Theatre)

Boy (Almeida Theatre)

Artaud at Rodez (Platform Theatre)

The Lady from the Sea (Platform Theatre)

2016.3.16 Gardens Speak (Battersea Arts Centre)

2016.3.12 Institute (The Place)

2016.3.11 Every One (Battersea Arts Centre)

2016.3.9 Golden Hours (Sadler’s Wells Theatre)

2016.3.7 The Curious Incident of The Dog in The Night-Time ()

2016.3.6 Table Top Shakespeare, Pericles/Love’s Labour’s Lost (Barbican The Pit)

2016.3.4,5 Design for Dance (Platform Theatre)

2016.2,3 Dance Lab (White Lab)

2016.2.14 Tanztheatre Wuppertal (Sadler’s Wells Theatre)

2016.2.6 FEAST (Battersea Arts Centre)

2016.2.4 STOMP (

2016.1.31 The Giraffe and … (Little Angel Theatre)

2016.1.29 Kite (Soho Theatre)

2016.1.28 Infinita (Peacock Theatre)

2016.1.23 Until The Lions (The Roundhouse)

2016.1.17 Sleeping Beauty (Sadler’s Wells Theatre)

2016.1.16 Nautilus (Soho Theatre)

2016.1.11 Tipping Point (Platform Theatre)

 

<舞台>『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』

20/12/2014

チェルフィッチュによる、『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』。KAAT神奈川芸術劇場にて。

http://www.kaat.jp/detail?id=33116

 

一応演劇という括り。ダンスのようでもある。

とにかくゆるい。漫然としているというか、締まりがないというか。

でもそれが、意外と心地よい。

 

行き過ぎた資本主義社会に漂う無機質感や、現代の若者の無気力感。

非常に日本的。

細やかさやおもてなしのこころ、マンガやアニメといったサブカル、日本らしいと評されるものは様々ある。そういった中で、作中の人間の姿や漂う雰囲気は、なかなか的確かつ辛辣に今の日本を表現しているように思った。

<文楽>『二人三番叟』『絵本太功記』

15/12/2014

文楽『二人三番叟』『絵本太功記』、国立劇場にて。

http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2014/3793.html?lan=j

 

初めての文楽鑑賞。

人間の動きや表情などは、いろいろな要素が複雑に絡まってできているためにつかみどころのないものだと思うのだが、

文楽ではその数えきれないほどの感情表現を、数えられるいくつかの部分の変化を巧みに組み合わせて表現しているのに感心させられた。

主遣いの表情を見ていると、限りなく無表情に近いなかにも、人形と呼応しているように見える瞬間があるのもおもしろかった。

<舞台>『物語が生まれる場所』

13/12/2014

大宮エリーによる『物語が生まれる場所』、銀河劇場にて。

朗読と音楽演奏というのか。

音楽は、おおはた雄一、ピタゴラスイッチの栗コーダーカルテットら。

http://www.cinra.net/news/20141031-monogatarinoumarerubasho

 

トークに始まり、生演奏にのせて大宮さんの朗読、楽器演奏など。

トークではちょくちょく笑いも起き、広い劇場のわりに一体感があった。

メインの朗読は、私にとってはなかなか良いものだった。

たかが朗読、されど朗読。

演技をしているわけではもちろんないのだが、自分で黙読するのとは違い、そこにコミュニケーションが生まれ、体験となる。

一つの物語や文章、つまりは一つの体験をその場にいる人たちと共有できるというのは、演劇などとも通じる喜びだろう。

また生演奏や照明による演出で、自分であたまに描く情景にさらに色が加わるのか、

言葉がより、すっと入ってくるような気もした。

星を見るとなんだか気持ちが落ち着くのは、どこか遠くの空の下、同じ星を見上げている人の存在を感じられるからなんだ、というような言葉が印象に残った。

 

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<舞台>『象はすべてを忘れない』

12/12/2014

『象はすべてを忘れない』、象の鼻テラスにて。予約不要、無料。

http://www.zounohana.com/schedule/detail.php?article_id=215

 

横浜の象の鼻テラス。昼間はカフェとして使われている空間で、低めの丸いテーブルと4つほどの丸イスのセットがたくさんあるので、相席になったりしながら適当な場所に座り、自分で前を向く。

少し広くなったスペースには、実物大の象のオブジェ。

公演開始ととも照明が薄暗くなり、マイクを通した声だけが聞こえる。

どうやらそれは、あの象がしゃべっている設定らしいことがわかる。

普通の人間の出演者が出てくる時は、客席も含めて照明が明るくなる。と同時に、象の声は聞こえなくなる。

基本的に、薄暗くて象の声が聞こえる時間と、明るくて人間がいて象の声が聞こえない時間の二つが交互にやってきて話が進んでいく。この照明の使い方はうまかった。

 

受付のようなものはないに等しく、公演時間も20分ほどで定員も拘束時間もあまり気にする必要がないため、横浜に遊びに来た人々がふらっと入れる。この間口の広さは魅力的であると感じた。

また、観客が丸テーブルを囲みながら鑑賞するのも、観客同士のコミュニケーションのきっかけになり得るので、今回はまだそれには至っていなかったが、これからまだ可能性のある形態だと思った。

<舞台>『○○階から望む~集合住宅編~』

11/12/2014

Baobabによる、D-inclineプロジェクト vol.3 『○○階から望む~集合住宅編~』。アゴラ劇場にて。ダンス。

http://www.komaba-agora.com/play/1103

 

舞台上では3~4人が踊っており、生活の中の日常的なことを表しているであろう抽象的な動きをそれぞれがしている。

題名からも連想できるように、きっとそれぞれの部屋での出来事や暮らしなのだろう。

互いに触れようと思えば触れることのできる至近距離にまではなる。が、決して触れ合うことはないし、視線も交わることがない。

このことが集合住宅での、もっと言えば現代の都会の人々の、近くて遠い希薄な関係性を象徴しているようでおもしろい。

中盤からは、お互いの存在がほんの少し影響を及ぼすようになるが、あくまでドラマチックな絡み合いはない。

リアルな平凡さを、動きと少ない装置の工夫によって、飽きさせないおもしろいものにしっかりとみせている。

 

ドアが閉まる音や金具の音などを契機に、音楽がなったりやんだりするのもうまい。途中では、実際のドライヤーを使っている音で踊っている部分もあった。

役者は同じような動きをしているにも関わらず、音楽の中で動くとダンスに、無音の中動くと日常の延長の動き、もしくは演技のように、見え方の変化も感じることができて新鮮だった。

 

<舞台>『変身』

7/12/2014

ダンス演劇『変身』静岡芸術劇場にて。

演出 小野寺修二、音楽 阿部海太郎。

http://www.spac.or.jp/henshin.html

渋谷発着の専用往復バスを利用、片道2時間半ほどかけて東静岡へ。

開演まで時間があったので、昼食を探しがてらお散歩をした。

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車道歩道ともにやたらと広いが、歩いている人はとても少ない。

人もいなければ路面店もない。少し先に見えた大型ショッピングセンターへ向かう。

歩いてみると、少し先に見えたのは道が広く建物が少ないためで、意外と距離があったことがわかる。

ところが建物内に入ると景色も雰囲気も一変、人、人、人。子連れ客を中心に、すごい賑わいをみせている。

なんだかなあ、と疑問視してしまうのは私だけなのか。。

空気の薄さに耐えられずに早々退散。

相変わらず人もまばらな広い道を、澄んだ空気の中富士山を横目に歩く。知らない土地をひとり歩くことで、心があらわれ、素直な言葉がでるなあと実感。旅に出ようかしら、なんて。

 

舞台の方は。

カフカの原作では物理的にあまり大きな動きはない印象だったが、必然性をしっかり保ちつつ多くの人が沢山動いていて、動きも楽しめるうまくまとまった舞台だったと思う。

言葉のセンスもよいため、ほどよく笑えるし、耳にもおもしろい。

主人公を虫の姿にしないことで抽象化し、よりテーマにせまっているともいえるか。その中でも要所要所虫らしさの演出はあり、物足りないことはない。

 

変身は最近、平田オリザのアンドロイド演劇も観た。(http://www.kaat.jp/d/henshin)

そちらで印象に残った言葉。『今日テレビで、最新型ロボットが歩行可能になった、これでまた人類に一歩近づいた、って言ってたけど、じゃあ車椅子の人は人類じゃないの?』

もちろんテレビの人はそういう意味で言ったのではないわけだが、人類たる自分たる所以は何なのだうと改めて考えさせる、変身のテーマの一つを象徴する台詞だったように感じた。

 

今回は、舞台ももちろん観てよかったが、時間をかけて違う土地へ出向いて観劇するということも、体験の一部になりうるということを実感した。

単純に、長距離を移動したり、日常と離れた土地へ行くことは、案外大切なことであるということも再認識した一日だった。

 

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<舞台>『東京の下』

4/12/2014

贅沢貧乏による演劇、家プロジェクトその2『東京の下』。場所は、江東区北砂の一軒家。

舞台というくくりで一応書いているものの、実際に舞台はない。小さい2階建て一軒家の中で3人の役者が演技をしており、その間を15人弱の観客が自由に動き回りながら観る。触れようと思えば簡単に触れることのできる距離に全ての人がいるのだ。

まず最寄りである西大島駅につくと、スタッフから脚本の一ページのような一枚の紙を渡される。そのト書き部分に、会場である一軒家までの歩き方が言葉で書いてあるので、それに従い10分ほど歩く。

これはおもしろい。最近では多くの人がスマートフォンを持っている。知らないところへ行く際は、画面上で現在地が動く優れものの地図を使い、それを見つめながら歩く。知らない場所を歩く時こそ、わからない故いつも以上に神経を研ぎすませ、それによりその土地や場所特有の空気を感じるものではなかったのか。

この駅で渡される紙により、スマートフォンを見ることはなくなり、自然とその後の作品へと気持ちが向く。

先述の通り、時に動く役者に、好きなようについていく。同時進行的にあちこちで物語が進むため、観客はどこで何を観るかを常に考え選択する。

身体と頭を使いながら観ることにより、通常客席からみる時よりも、より深く、体験として享受することができると感じた。

ロンドンで観たPunchdrunkによる”The Drowned Man”が、私にとってこのようなスタイルの成功例としてモデルになっている。日本人には、自ら率先して動いていかなければならない、このような能動的なやり方は不向きかもしれないとも思うが、もっとひろがっていってほしいと思う。

家プロジェクト その2「東京の下」